ついにこの日が来てしまった…
前回8月、福岡にて行われたJBJJF九州柔術選手権青帯アダルトフェザーにおいて一回戦負けという無念の結果から約4ヶ月、仕事と家庭の間の中で時間を捻出して自分なりの精一杯の練習をして、さらに自分の強み、勝ち目を考えて初めての試みでもあるノーギカテゴリーでの今回の大会出場、全てが不安だった。
また一回戦負けしたらどうしよう、今までの練習って本当に意味あったんかな、俺って所詮道場の中での井の中の蛙なんじゃ、
などなど様々なネガティブな感情が頭の中を駆け巡り、試合のことを考えるだけで動悸が走り、脇汗が止まらなくなる。こんな状態で試合なんて出れるのか?とも思ったが試合への自信は試合でしかつけられない、勝てるまで試合に出続けるしかないと決め込み出場を強行した。
そして結果から言うと6人トーナメント3試合全て相手から1ポイントも取られることなく全試合勝って優勝だった。不安と緊張に打ち勝った瞬間だった。
以下、試合に向けた練習と作戦、試合レビューをアウトプットしていきたいと思う。
まず試合に向けた練習だが今回は本当に何がなんでも勝てれば良かったので自分の不得意な下からの展開はほぼ練習せず上からのアタックだけを重点的に練習した。
そして道場に来ているレスリング経験者の方とMMA経験のある方からレスリングの構え、ステップ、両足タックル、ガブリからの展開、ガブられた時の展開、これを重点的に練習した。これが本当に功を制したと思う。
試合の作戦はタックルもいけるしタックルもきれる非常に低い姿勢を常に保持して、タックルいけそうな時は迷わずいく、タックルきたらしっかり切って対処、ガードに引き込まれたらクロス入れさせず、すぐに片足を跨いだ状態を常に保持して高速ニースライスかボディロックパスでパス、以上の作戦だった。
結果的には全試合一回も下になることなく上で攻め続けて優勝を手にした。
一回戦の相手はルースター級で相手がいなくて仕方なくフェザー級で出場してきた方だった。試合前に向き合った時点で2〜3階級下の選手だなというのはすぐに分かった。しかし試合なので手加減するつもりはない。
試合開始してすぐに相手がシッティングガードのような姿勢に引き込んできたのでありがたくパスさせていただき、そのままマウントまで取ってポイント献上。
そのあとバックを取って裸締め。相手の首からボキボキっという音がしてタップアウト勝ち。
二回戦の相手はガタイが良く、筋肉質で髭を蓄えていて幕末の志士を連想させるような選手で向き合った瞬間に「これは骨が折れそうだぞ」と気を引き締めた。
試合開始してお互い立ちの展開を選び、試合が膠着して審判から注意が入った。しかし私は上を譲るつもりは毛頭なく、何回注意をもらっても上を選び続けて勝つ所存であった。
そうすると相手の選手が根負けしたのか下を選んで攻めてきた。ありがたくパスからマウントへ、そのままS字マウントから腕十字でキメようとしたが相手のフィジカルが強く、ブリッジされて再び立ちの展開へ。
そこから相手がまた引き込んできたのでパス、ポイントを献上してそのまま試合終了。ポイント勝ち。
三回戦の相手はアメリカ人の方で自分の苦手な手足が長いタイプで、この手のタイプは下を選んで長い手足でガードを作り、厄介な印象があったので正直「やりたくねえ」と思った。
しかし試合が始まってみると案外立ちの展開を好むタイプで自分と噛み合いが良く、立ちの攻撃の応酬になりお互い0ポイントのまま残り10秒で相手の隙を見て自分のタックルが炸裂。
結果そのタックルが決め手となりポイント勝ち。優勝となった。
まさか優勝できるとは思ってなかったので青天の霹靂であったが、自分のやってきた練習が間違ってなかったんだと確信を持つことができて本当に嬉しかった。
今回の優勝を機に、もう上からの攻めに頼るのはやめて下からの攻めを猛練習しようと思う。そして下からの技術が試合に出ても恥ずかしくないレベルになったらまたこのステージに戻ってこようと思う。次回は下からで優勝する。
何はともあれ今日くらい自分を褒めてあげようと思います。今晩は美味しいお酒が飲めそうです。